更新は終了しました.
タグ
(18)
(16)
(16)
(10)
(5)
(4)
(2)
(1)
カテゴリ
全体
Discovery Kanazawa
標柱巡り
金沢方言
金沢検定
食べもんや
裏「つぶやき」
以前の記事
2007年 03月
2006年 09月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
2006年 01月
2005年 12月
2005年 11月
2005年 10月
2005年 09月
2005年 08月
2005年 07月
2005年 06月
2005年 05月
2005年 04月
2005年 03月
2005年 02月
2005年 01月
2004年 12月
2004年 11月
2004年 10月
2004年 09月
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
労働放浪記6. (03/10/2005)
 行ってきました,缶詰工場.前回は製缶,缶を作る工場でしたが,今回は缶に食品を詰める工場です.実際にこの前働いた製缶会社の名前が入った段ボールが運ばれていました.妙なワーキング・シフト(?)を体験したものです.

 やはり,食品工場は臭いがきつかったです.一つの工場内でいろんな食品を作っているので,それらが混ざった何ともいえない臭いが,しかも刻一刻と変わっていくのです.

 今回もひとりで黙々と単純作業を繰り返していくので,その間いろんなことを考えていました.やっぱり,派遣という形態は,有益ではないと思います.そもそも経験の必要がないほどの単純作業をやっている限りはなんのスキルもつきませんし(忍耐とか辛抱とかつくかも),毎回毎回日雇いで違う仕事をするわけですので,これまたスキルもつきません.

 もちろん,「好きなときに,好きなだけ」といったような,今のご時世にフィットした便利さはあります.企業にとっては,刻一刻変化する仕事量,シーズンなんかもありますからね,にあわせて従業員を変えることができるし,派遣だから賃金そもそもが安いし,いいでしょう.働く側も,これはある意味典型的なフレックス・タイム(究極のフレックス・タイムはnyshockという業務形態ですが)ですから,金が入り用なら稼ごう,と気軽に利用できるし,短期雇用の魅力というのもあります.

 しかし,派遣の他に仕事をしている,あるいは就学中である,あるいはトレーニング中である人が時間の穴埋めとして派遣をするのは時間を金に変える錬金術,非常に便利な精度だと思います.でも,これ自体がメインの仕事となっている人,そのような人たちはどうすればよいのでしょうか.

 先日の金融セミナーで,藤沢氏は,「もっとも確実で実入りの多い投資は,自分への投資だ」とおっしゃってましたが,非常にいい言葉だと思います.自分にお金や時間をかけることは,多かれ少なかれ,何かしらのよいことが自分に跳ね返ってきます.Non-NEETの人たちは,自分の未来に対して投資をしています.そのかたわらで他の楽しみや入り用に対して派遣でお金を稼ぐわけです.派遣でお金を貯めて,それを資金として事業を興す,というものでものでなければ(事業を興す志がある人が派遣で金を貯めるかなあ),今を生きるためのお金,それが工面できたとしても,未来へつながる行為にはならないと思います.

 もちろん,今を生きるためのお金そのものが稼げるだけで精一杯という人もたくさんいます.その一方で,若きパラサイト・シングルがたくさんいます.定期雇用の多くには年齢制限もあるし,歳をとるにしたがって,「働く」ということに対して可能性は確実に漸減していきます.

 社会は半永久的に若者を生産するので,労働力に対してはことかかないのかもしれません.でも,その時点の若者の未来を保証せず,新しく登場する若者を使い続ける構造には,感覚的ですが,あきらかにいびつさを感じます.要するに,経年のプランがあるのではなく,その場しのぎをし続ける行為です(これは外国人労働者問題についても同じことがいえます).

 けっきょく,派遣は未来の断絶であるように思います.そして,派遣を採用する会社は未来の断絶を認める会社,派遣に対して寛容な社会は,未来の断絶に対して寛容な社会.社会に属する一会社は,社会に対して責任を負わなければならない.これはトヨタのような余裕のある企業のお高くとまった問題ではなく,それこそトヨタの末端の下請けで自転車操業の工場も考えていかなければならないことだと思います.

 給料を取りに事務所に行くと,派遣会社の社員と顔なじみに楽しく話す労働者がいることがよくありますが,この人には,未来を見ることはないんだろうな,と感じます.穴蔵の温みに甘んじて冬眠し続ける.その穴蔵はキャパシティがあって,新しい入居者があってキャパを超えると,トコロテン方式に古い居住者から外に追い出されていく.裸一貫で.NEET(日雇いの派遣も同じようなもの)には何ももつものがないのでそのまま推移していき,変化することのない未来,5年後や10年後がたやすく見えてしまうそうです.その何もないまま変わらない5年後,10年後の自分を見るのが怖くて,NEETは未来を見ようとしないそうですが,その環境の最前線を,事務所で見ているような気がします.

 派遣に強度に依存する社会では,そのうち破綻が生じるだろう.

 そんなことを,派遣先で缶詰並べながら考えていました.
[PR]
by gesetz11 | 2005-03-10 20:24 | 裏「つぶやき」
<< 呉服町通りから. (03/11... 二項対立. (03/10/2005) >>
Copyright (c) 2007 Akatsuki Walker Publishing, Inc. All Rights Reserved.