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80時間中部日本一周. (03/12/2006)
   第1編

  1

 幸福な家庭はすべて互いに似かよったものであり,不幸な家庭はどこもその不幸のおもむきが異なっているものである.
 ドミートリーは目覚めしなにその十時を示した時計に幽かな瞠目を漏らし,また同時に,軟らかく息をついた.かれはその時間に起きるであろうことが解っていたのだ.かれの眼前にある仕事は,流し場に溜った洗い物を片付けることだった.しかし,何と洗い物の多いことよ!《ちぇっ,やはり一手に引き受けたのが間違いだったなあ!でもこれを片付けないことには出られないぞ》三月の水はまだ仄かにその雪の予感を認めて冷ややかさを感じさせ,そのこともかれの気を進ませない一助を成していた.
「ドミートリー・フョードロビッチ・ホリターノフ!」
 アカツキーグラートを出て西へ向かう青年に,先の大戦で頭角を現したワーシイ家の長男マリェンドル・マリェンドロビッチ・ワーシイおよびセルゲイ・ニコライビッチ・フィールト公爵の次女ツェントラ・セルゲイブナ・フィールダが冗談まじりに声をかけた.
「《さあこれはいよいよ大変なことになった!ぼくにはかれらに構っていられる時間などないのだ!》やあリーシャ—,それにツェージャも一緒じゃないか—.今日は随分とお早いことだね—」
「きみは何だってそうつれないんだい?ぼくたちはこれから芝居を見にいくところなんだ.ホンダブルクは今頃大賑わいだろうよ《何やらかれはたくさん荷物を持っているな.これから旅行にでも行くんだろうか?》」
「それなら早く行かなくっちゃね.ぼくに構っている時間などないだろう?」
 実際にドミートリーに時間はなかった.かれは走り出し,時間を見て,さらに足を速めた.
 サンクト・エンシタットのバス停に着いたころにはバスは既に到着しており,今や遅しとそのドアを閉めようとしているところだった.かれは急いでバスに飛び乗り,席に着くと安堵が強く向かい,またそれは疲労も連れてきたので,かれはそこで暖かな眠りに全身を抱かれることとなった.

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by gesetz11 | 2006-03-12 12:00 | 裏「つぶやき」
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