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金沢検定行ってきました2. (11/20/2005)
 問題(中級)についてです.残念ながら問題用紙は持ち帰られなかったので思い出して書きます.

 まず,歴史と文学は難しい,とは聞いていましたが,なんと歴史が約25問,文学も約25問.歴史は,幕末以前のみでこれだけで,さらに大正の問題なんかもありましたし,「これも歴史の問題って言っていいんかな」ってのも含めると(例えば,伝統芸能の起源),もっと増えます.文学は,泉鏡花が6問,徳田秋声が5問,室生犀星が5問でした.

 このブログで扱った問題が的中したのは,どれも解説に書いたのですが,

・徳田秋声の出生地を答えさせる問題で,「さらに関係ないところを言うと,徳田秋声の生家はわが暁町のお隣,横山町です」と書いてたところ(関係なくなかった!)
・松尾芭蕉の「塚も動け・・・」の句碑がある寺を答えさせる問題で,「16の[こたえ]」の解説に書いてたこと
・日本3名園の兼六園と偕楽園以外を答えさせる問題で,「日本三名園(水戸の偕楽園,岡山の後楽園とともに)のひとつに数えられる」と書いてたところ
・兼六園の肩書きを答えさせる問題で,「文化財指定庭園特別名勝兼六園」と書いてたところ

ですね.まあもちろんこれは別に予想が的中しててんがたくさんとれることを目的としたわけではなく,ただ興味関心が増せば,うれしい知識が増えればいいと考えていたので,どっちでもいいことです.とはいえ,うれしいですけどね.

 問題作成はその道の専門家がこれにあたったそうですが,やはり出題者によって相対的に難易がまちまちだったという感は否めません.固有名詞の選択など,ピンポイントで知識として知らなければ解けない問題や,正しく推測すれば正解が導ける問題なんかもありました.

 あと,ほとんどの人の参考書は『新頑張りまっし金沢ことば』,『新装版 おもしろ金沢学』,『五木寛之の新金沢小景』であったと見受けられましたが,その3つのどれにも書いてない問題がかなりあったような気がします(精読してないので何とも言えませんが).それだと,一般の人が事実上解きようがない問題だったのでは?と感じてしまいます.

 さらにいえば,郷土料理や方言,産業,観光など,現代の暮らしに関する問題が少なかったのも,市民の感覚との乖離があったのでは,と感じます.金沢に生まれて金沢で育って,金沢のことが好きならばある程度は解ける,んじゃなきゃ甲斐がありません.

 特に,これだけ観光産業を重視している都市なのに,観光に役に立つ問題が少なかったのも気になりました.例えば,ひがし茶屋街は兼六園とは違って自家用車の駐車場が少ないため(わずか10数台),行くには実質バスしかないのですが,金沢駅に着いた観光客をどうやってひがし茶屋街まで誘導するかとか,周遊バスの1日乗車券がいくらで,どんなルートを通っているかとか.それがわかっていれば公共交通機関を効率よく利用して観光することができます(公共交通機関がスムーズに,安く利用できると,観光客は都市に対して良い印象を残して帰っていきます).こういう,ちょっとしたことかも知れないけど知っていればいいことがありそうなこと,大切だと思いますが.

 つまるところ,一番良いのは,「ふるさと不足の特効薬」になる問題や,受験勉強が「ふるさと不足の特効薬」になること,でしょうか.

 率直に言うと,あまりにも問題が偏り過ぎていました.もちろん第1回の試行錯誤として許されることですが,そういう意味でも第2回に期待します.それに初級の問題は存じ上げておりませんので,あまり批判めいたことに偏るのもフェアではないでしょう(そういえば来年からは上級ができるんですよね!).

 ということで,次回「金沢検定行ってきました3」(予定)は運営面について気づいたこと等を書きます.
by gesetz11 | 2005-11-20 23:41 | 金沢検定
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